朝晩は気温がしっかり下がるようになり、1日の寒暖差は10℃を軽く超える日々が続いています。
最低気温は、ここ2日間は20℃を下回るようになり、少しずつお茶の樹の生長はゆっくりとしたものに…。
お茶の樹は確実に冬へ向け、休眠の準備を始めています。
ただし、9月は気温的にまだ芽を伸ばせる条件となっています。
7月末ごろから生長してきた三番茶芽は、充実した葉っぱや枝となりましたが、充実した芽からは再び新しい芽を伸ばし始めます。
それが『四番茶芽』です!
ただ、たくさんの芽が伸びるわけでは無く、早い時期に充実した三番茶芽から…。
さらに、芽の一番上にある芽しか伸びてきません。
お茶の樹は『頂芽優勢(ちょうがゆうせい)』という、茎の上にある芽ほどよく伸びる性質を持っています。
そのため、三番茶芽の上にある芽しか伸びてこないのです(^^)/
茶色くなった部分が三番茶芽になり、上の黄緑色の部分が新しく伸びた四番茶芽になります。
9月中旬頃からは、四番茶芽が伸びることで黄緑色の芽を再び見るようになり、たくさんの四番茶芽が伸びている畑では畑の色が再び黄緑色になるのです。
ただし、これからの季節はどんどん気温が下がっていくことになります。そのため、四番茶芽は硬化する前に、秋のナラシ作業で刈り落としてしまう事になるのです。
ちなみに、頂芽優勢は一番茶も二番茶にも働き、茎の上の芽ほど伸びやすくなります。
秋冬番茶の季節に
秋冬番茶(しゅうとうばんちゃ)とは、1年間で一番最後に収穫し製造するお茶のことです。
川根町上河内地区では、秋のナラシ作業で葉っぱは土づくりのために刈り落としてしまいますが、秋冬番茶はナラシ作業で刈り落としてしまうお茶の葉を利用します。
静岡県の牧之原では、一番茶・二番茶と収穫を行い、秋に秋冬番茶を収穫するのをよく見かけます。
もちろん、秋冬番茶は地域によっても、農家さんによっても違うので、一概に秋冬番茶を作るとは言えませんが…。
川根地域でも、秋冬番茶を行う地区・農家と行わない地区・農家の両者がいます。
おかのや農園のある川根町上河内地区では、一番茶と二番茶のみの収穫・製造をしているため、秋冬番茶は行いません(^^)/
もちろん、製造を行えばある程度の利益を生み出すことはできますが、あまり品質の良いお茶にはなりません。
上河内地区では、品質にこだわったお茶づくりを行っているため、秋冬番茶の製造は行わず、葉っぱを刈り落とすことで土づくりに役立てているのです。
9月下旬、これからの時期は、秋冬番茶の製造が始まる頃になります。
一番茶や二番茶シーズンほどではありませんが、所々で収穫を行っている光景を見ることが出来ます!
茶畑が活気付くシーズンが再び始まります。