日々お茶暮らし  茶農家のブログ

川根地域でお茶づくりをしている農家のブログです

一番茶芽が育つ土台作り

こんばんは。

今日は数日ぶりに暑さが戻ってきました。日中の最高気温は31℃と真夏日越えとなり、日差しも強いことから日向にいるだけでも体力を奪われるような感覚になりましたね。

 

朝晩は涼しいものの昨日や一昨日と比べると19℃と若干高めでした。明日、明後日は暑さが戻ってくる予報が出ていますが、その後は少し秋らしくなりそう。暑さの戻りはこれで終わりにしてほしいと思う今日一日でした。

 

一番茶芽の土台

現在行っているナラシ作業。作業日数は本日で3日目ですが、昨日そして今日は半日ずつ所用があったため、丸2日作業を行った程度の作業量となっています。

それでも面積的には40a程度刈りましたし、今まで黄緑色だった畑が濃い緑色へ変化するため体感的には結構変わってきたように思いますね。

基本的に来年の一番茶収穫まで木の形は変わることは無いので、一番茶が育つ土台は整えられたことになります。

 

ちなみにですが、一番茶の芽がしっかりと伸びるには適度な葉の層を確保しておくことが重要です。極端な話ですが葉が極端に少なかったり無いと、芽が伸びて来たとしても弱弱しく小さいまま終わってしまう芽になるのです。注ぎ込まれる栄養分も少ないので品質的にも良くないですね。

 

ただし、だからと言って葉が多ければ良いわけでもありません。

 

葉っぱは養分を作り出すだけでなく蓄える場所でもあるため、葉の層が薄ければ養分もあまり作り出せず蓄える場所も少なくなってしまいますね。ただ厚過ぎるのもそれはそれで良くないとされています。全ての葉は呼吸をし養水分を消費することもしているため、養分の生産よりも消費の方が上回ってしまうことが考えられるからですね。

また、通気性が悪くなることで病害虫の発生が多くなる可能性も考えらえるため、葉があればあるほど良いわけではないのです。

 

と、ここまで葉の層の事を書いてきましたが、木の状態によっても適度な葉の層の厚さは違います。葉が密集していれば下の方の葉っぱには光が当たりにくくなるため葉の層はやや薄めでも問題ありませんし、逆に葉が薄ければ下の方の葉っぱにも光が届くので厚くても問題ありません。

木の仕立て方によっても違うので一概に何センチ程度あれば良いと言えるものではありませんが、教科書的には7~8センチ前後という数字が出されていることが多いように思います。

少し気が早いですが、来年の一番茶へ向けた準備は現在行っているナラシ作業で大詰めです。その後、化粧刈りや春の肥料まきなどの作業もありますが、最低限今行っているナラシ作業さえ行えれば一番茶の収穫を迎えることは可能です。

枝葉を刈ることで芽も膨らみ始めるため、丁寧な作業を心掛けつつやっていきたいと思います。