日々お茶暮らし  茶農家のブログ

川根地域でお茶づくりをしている農家のブログです

原木シイタケの栽培 種菌打ち込み編

こんばんは。

春分の日を過ぎると、一層昼の時間が長くなったように感じます。

 

少し前までなら18時頃になると真っ暗でしたが、今ではしっかりと明るいまま…。

朝、お日さまが昇ってくる時間もずいぶんと早くなってきています!

 

気温も暖かくなり、お日さまの光もたっぷりと降り注ぐようになり、植物たちが元気に育つ条件が整いつつありますね(^^)/

 

お茶の樹も早ければ今週中、遅くとも月末までには『萌芽』するのではないかと思われます!

 

萌芽するタイミングに合わせて肥料を施したりするのですがその前に1つ…。

先日行った原木シイタケなどの種菌打ち込み作業について投稿したいと思います。

 

菌床栽培と原木栽培

しいたけなどの栽培方法は主に2つ!

 

ひとつはおが屑などを利用して培地を作成…。

そこに菌を入れて繁殖させることでキノコを栽培する『菌床栽培

 

もうひとつは、コナラなどの木に菌を打ち込み栽培する『原木栽培』になります。

 

「菌床栽培」は、培地を作成して栽培をするため年間を通して安定的にきのこを供給できますね!

また、大きさや品質などの調節もしやすいでしょう…。

 

逆に「原木栽培」は、秋や春など気温や天気が適した時期になると自然に生えてくる栽培方法となります。

その年の気温や天気により、きのこの発生量や大きさが変化します。また、栽培できる茸の種類にも限りがありますね…。

 

ちなみに味(シイタケ)、原木栽培の方が強いように感じます!

味も香りも強いため、そのまま焼いて食べたりするのがおススメです(^^)/

 

逆にシイタケの味や香りが強すぎてしまうため、菌床栽培の物の方が食べやすさはあると思います。

また、煮物などの料理に使うのは菌床栽培の方が味や香りを邪魔しないかもしれません…。

※あくまでも個人的な感想です。

 

そして、川根地域ではシイタケの原木栽培をしている方がそれなりにいます!

販売はしなくても、自家消費用として栽培をしている人は多いですね。

 

おかのや農園でも、栽培できるコナラなどの木を伐採した際には、シイタケなどのキノコの栽培に利用しています(^^)/

 

昨年冬に大きくなり過ぎてしまったコナラの木を伐採したため、先日キノコの栽培をするために菌打ちを行いました!

 

種菌を打ちます

野菜などを栽培する時は、種を蒔いて育てていきますが、キノコの場合はどうでしょうか…?

キノコは農産物ですが植物ではなく『菌』になります!

 

そのため、菌を付着・繁殖させて栽培を行う必要があるのです(^^)/

 

ちなみに、キノコを原木で栽培する時に種となる菌のことを『種菌』と呼びますね!

 

種菌には、

・おが屑に菌を繁殖させた物

・木の駒に菌を繁殖させた物

などがあります。

 

今回のシイタケなどの原木栽培で利用したのは、駒タイプの種菌になります。

シイタケの原木栽培では最もポピュラーな種菌となり、『種コマ・種ゴマ』なんて言ったりもします。

 

今回の原木栽培ではこの菌を木に打ち込むことで菌を繁殖させ、キノコを栽培していくことになるのです(^^)/

 

ドリルで穴を開けて…

種菌の打ち方はとても簡単。

伐採したコナラの木は、キノコを栽培するために1m程度の長さに切ってあります。

 

そこへ専用のドリルを利用して、菌を打ち込むための穴を開けていくのが第一段階です!

これはインパクトドライバーに付けて使用する専用の「シイタケビット」になります。

種菌(種コマ)の直径に合った穴を開けられるように、それに合ったビットを使用しますね!

 

穴を開けたコナラの木がこちら…。

キレイに丸い穴が開いています!

 

そしてそこへ、種菌を打ち込み、菌を繁殖させていくのです。

木の太さや長さにより打つ菌の数を調節します。

太い木ほど多くして菌が繁殖しやすいようにしますね(^^♪

 

また、なるべくたくさんの種菌を打った方が、菌が全体に繁殖するまでの時間が短くなるメリットもあります!

 

菌を全体に回す

菌を打ち込んだ木は、日が当たらない場所に積み上げて保管しておきます。

キノコは菌類なので、直射日光がジリジリと当たったり乾燥しすぎる場所では、上手く繁殖できません(>_<)

 

そのため日陰になるような場所に保管し、打ち込んだ種菌から菌が繁殖…木全体に回るようにするのです。

 

上手く菌が繁殖し全体に回ると…

ようやくキノコが出てくる土台が出来上がります。

 

その後は木を置く場所や置き方を変える作業を行い、キノコが出てくるのを待つことになります。

※気温や天気など、自然の変化によりキノコが生えてくるスイッチが入ります。

 

ヒラタケ・クリタケも栽培

今回はシイタケだけでなく『ヒラタケ』と『クリタケ』というキノコの栽培にも挑戦します!

コンテナに入れている物が「クリタケ」の菌を打った物…。

その横の細長い物には「ヒラタケ」の菌を打ってあります!

 

この2種類のキノコは、シイタケと栽培方法が少し異なっているため、シイタケの原木と別々で管理していきます(^^)/

 

無事収穫出来ると嬉しいですね!

初めての挑戦なので、しっかりと勉強しながら管理していきたいと思います。