日々お茶暮らし  茶農家のブログ

川根地域でお茶づくりをしている農家のブログです

刈り落とすのがもったいない「おくひかり」の芽

昨日でナラシ作業は無事に終了しましたが、今年は三番茶芽の生育そして四番茶芽の生育共によく、刈り落とすのがもったいないと感じてしまう畑も多く見られました。

この時期に収穫して作るお茶のことを「秋冬番茶」と言いますが、昭和の中頃までは上河内地区でも生産を行っていました。しかし、値段が安くある程度まとまった量を生産する必要があるため、小規模な生産規模の上河内にとっては経営的にメリットがほぼ無いですね。そのため、秋冬番茶の生産は行わず刈り落としをするようになりました。

 

刈り落とすと言っても、枝葉は分解され腐植となるため土づくりには欠かせない物となります。そのため決して無駄にはならないのですが、やはり良い芽が伸びていると少しもったいないと感じてしまう思いはどうしても湧いてきます。

 

今年は全体的に芽の生育が良かったですが、特に「おくひかり」の畑の状態が良かったですね。

「おくひかり」は芽重型の傾向がある品種になります。芽重型とは伸びる芽数は少なめですが1つ1つの芽が大きくなり重さもある傾向の事になります。

この「おくひかり」の茶畑でも伸びている四茶芽の数は少なめですが、1つ1つが大きく育っているためかなり管理している畑の中で最も繁茂している畑となりました。

 

ナラシ作業で芽を刈り落とす時も、芽の大きさ的に一度の作業では上手く刈ることが出来ない事が予想できたため二度に分けて作業を行ったほどです。

葉っぱもつやつやしていて美しく収穫して見たくなってしまいますね(^^;)

「おくひかり」は晩生品種なので、一番茶シーズン最終日に収穫する事がほとんどです。一番茶の芽も良い芽が伸びてきてくれそうなので今から楽しみですね。