お茶畑の色といえば『緑色』
新茶シーズンは、黄緑色の新緑がまぶしく感じる色になりますし、夏は鬱陶しく感じるほどの青々とした緑色になります。
そのため、茶畑の色=緑と感じる方も多いのではないでしょうか…。
もちろん実際のところ、茶畑は1年を通して緑色をしています!
(病害虫や気象災害を受けなければ…)
ただし、1年を通してずっと同じ緑色でいるわけではありません。
季節により僅かに葉っぱの色が変化するのです(゚д゚)!
光合成と緑色
植物の葉っぱが緑色に見えるのは、植物が緑以外の光を吸収し光合成に使用しているため…と言われています。
光合成のために吸収される光は、『赤』や『青』系の光がメインで、緑色の光は反射したり透過するため葉っぱが緑色に見えるのです。
植物は緑色をしているので、何となく緑色の光が良いような印象を持っていたのですが、実はあまり重要ではなかった…。
よくよく考えてみると、その理由は分かります。しかし、初めて知った時は驚きましたね(^^;)
お茶の樹も同じで、赤や青系の光を効率よく吸収し、光合成を行っています。
ただ、緑色の光は反射したり葉っぱを透過するため、茶畑は緑色に見えるのです。
しかし植物の葉っぱでも、種類が違うと色合いも違ってきますね。
光合成をする『葉緑体』には種類があり、それぞれ吸収する光が違っているようです。
例えば、『赤』の光を盛んに吸収する葉緑体もありますし、『青』の光を盛んに吸収する葉緑体もあります。
その葉緑体のバランスや量により葉っぱの色合いが変化するのです。
よく”肥料が足りていない植物に肥料をあげると葉っぱの色が濃くなる”…と言いますが、これは葉緑体が増えるからなのです。
もちろん、もともと葉っぱの中に色素があり、それが葉っぱの色に影響している…あるいは葉っぱの中で色素が変化することで葉の色が変化することで、葉っぱに色が付いている種類の植物もたくさんあります。
光合成の仕組みや葉っぱの色は非常に奥深いのです!
葉緑体が変化…?
冬の茶畑では濃い緑色だった葉っぱが、ほのかに黄色味を帯びてきます。
特に、お茶の樹表面の茶葉は冬になると黄色っぽくなってきますね…。しかし、お茶の樹内部の葉っぱは、あまり変化はしません。
表面の茶葉
内部の茶葉
本当に僅かな違いで分かりにくいと思います。
しかし、内部の茶葉と比べると、表面の茶葉の方が僅かに黄色っぽい色をしています。
冬が深まると、このような現象が起きますね!
たぶん、寒さや霜の影響により、葉っぱの中にいる葉緑体の量やバランスが変化しているのでしょう…。
お茶の樹の葉っぱがほのかに黄色くなるのは、冬を迎えたサインと言えるのです。
最後に…
ちなみに、お茶の樹の生長には悪影響はないのでご安心ください(^^)/
季節ごとに多少変化しながら、お茶の樹も生長しています。
そのため、1年を通して全く同じ色をしている訳ではないのです。
冬や春など季節によっても、肥料などの手入れや生長段階によっても多少変化します。
時には生長に悪影響を及ぼす変化が現れるかもしれません…。
そのため、僅かな変化にも気付けるように、丁寧にお茶の樹の手入れを今後もしていきたいと思います!