日々お茶暮らし  茶農家のブログ

川根地域でお茶づくりをしている農家のブログです

第二・第三の矢があるお茶の芽

おはようございます。

 

昨日は夕方から雨が降り始め、それなりの時間まで降っていたようです。地面もしっかりと濡れていますし、多少は雨量があったのだろうと思います。

 

とは言え川の水を増やすほどの降り方ではありませんでしたね。

春先になるとまとまった雨が降ることもありますが、もうしばらくの間…春一番が吹き始める頃までは大雨になるとは無いのかなと思います。

 

もうしばらくは雨が少ない状況。乾燥がちな日が続きそうです。

 

第二第三の矢?

先日投稿させて頂いたお茶の芽。

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大きく膨らんでいる芽が生長してくれればとても嬉しいです(^^)/

しかし、新芽が伸びる4月から5月の頭にかけては遅霜が降りる事もありますし、雹なども降りやすい季節です。

 

その一方でお茶の芽は生育が進むと霜などの影響を受けやすくなってしまいます。

萌芽する前の芽であれば氷点下の気温にも十分耐えられますが、生育が進むと凍ってしまうのです。

 

これらの気象現象もあるので、一番膨らんだ芽が必ず生長するとは限りません。

 

しかし、葉っぱは植物にとって重要な器官です。

芽が伸びず光合成が行えなくと生育に関わってきますね。

 

そこでお茶の木は大きく膨らませた芽の横に予備の芽も準備しているのです。

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赤い丸で囲んだ部分が予備の芽。

最も膨らんだ芽が何らかの影響で生育できなくなるとこの予備の芽が育ちます。

 

この大きく膨らんだ芽とその両側にある二つの芽のセットが基本的なお茶の芽の形ですね。

 

大きさが違うので、大きな芽が霜などの影響を受けても小さな芽にはダメージがありません。

大きさの違う芽を用意している事で寒さなど影響を回避しているのでしょう。

 

もちろん一番大きく膨らんだ芽が育ってくれるのが良いですが、予備の芽もしっかりと大きくなる力を持っています。

 

たった一晩の霜でダメになってしまう繊細さがある一方で、それを回避する力も持っているのです。