日々お茶暮らし

お茶で有名な川根地域でお茶づくりをしている茶農家のブログです

初冬の茶畑

現在、紅葉の見ごろを迎えている川根路。

名所である”寸又峡”では

すでに落葉してしまっていますが

大井川鉄道沿線の山々は

今がちょうど見ごろとなっています!

 

地元である島田市川根町でも

この週末が一番ではないかと思います。

岡埜谷農園のある川根町、上河内地区も

モミジなどが色付き見ごろとなっています。

 

山のほとんどは、

スギやヒノキなどの樹が植えられているため

紅葉はしませんが、

所々に生えている落葉樹が色付き

ぽつぽつと紅葉した樹々を見ることができます。

 

ここ最近は天気が良い日が続き

朝晩の冷え込みも厳しい状態です。

 

冷え込むほどに紅葉はキレイになり

同時にお茶をはじめとした植物は

越冬の準備を進めていきます。

 

越冬芽

お茶の樹はある程度気温が低くなると

新しく芽を伸ばす、

ということをしなくなります。

 

その気温の大まかな目安が

一日の平均気温18度以下になった時です。

すでに12月は

平均気温が10度近くになっているので

新しく芽は伸びてきていません!

 

しかしながら

お茶の芽自体は12月の中旬ごろまでは

僅かに生長をしています。

 

ジワジワと膨らんできたり

葉っぱの赤ちゃんが作られ

芽吹いたときに開く葉の準備がされています。

 

そして12月中旬も過ぎると

完全に越冬する状態、

冬越えをする状態になるため

一旦生長が止まります。

 

動き始めるのは立春の日を過ぎた頃から!

僅かに、徐々に芽が膨らむようになり

4月を迎えると黄緑色の芽が出てきます。

 

逆に言うと

4月に出てくる新芽、一番茶の芽は

年を越す前の12月

ちょうど今の時期までには

葉の枚数などが決まってしまうのです。

 

9月末から10月上旬にかけて行う「ナラシ」

この作業によりお茶の収穫のタイミングが、

12月も終わる頃になると葉の枚数も決まります。

 

来年の一番茶(新茶)は

半年以上前の作業や茶の樹の状態から

すでに作られ始めているのです。

 

寒さと霜を乗り越えて

来年の春にお茶を収穫するためには

冬の寒さと霜が一番の敵になります。

 

もちろん春気温が上がるのが遅ければ

芽が伸びる時期も遅くなり

収穫の時期も当然遅くなってしまいます。

「ナラシ」でコントロールできるのは

あくまでも極わずかな範囲なので

やはり気温の推移の方が影響があります。

 

そして何よりも怖いのが

記録的な寒さによって芽が凍ってしまうこと…。

凍ってしまうと芽は死んでしまうため

収穫できる量が減少してしまいます。

 

これは寒さだけでなく

春先の霜でも当てはまります!

春になるとお茶の芽は活動を始めるため

寒さに対して少し弱くなります。

 

その状態で霜が降り、

凍ってしまうと芽が死んでしまい

収穫ができなくなったり、

収穫量が減少してしまったりします。

 

そのため霜の影響や害は

※霜害(そうがい)と言います

茶農家にとっては心配の種です。

 

今年は暖冬傾向である

という予報ではありますが

暖冬になると太平洋側でも

雪が降りやすくなるなど、

天候がどうなるか分からないので

特に今年は油断ができません。

 

しかしながら

冬がなければ美味しいお茶の芽が育ちません。

厳しい冬を乗り越え

栄養を貯える時間があるからこそ

美味しいお茶、品質の良い芽が採れます。

 

まだまだ始まったばかりの冬、

これから

より一層寒さ厳しくなる冬ですが

無事に越冬できることを祈るのみです(>_<)